今日は先週末に行った展覧会をご紹介します。
千代田区立日比谷図書文化館で開催中の『宮廷画家 ルドゥーテとバラの物語』

Pierre-Joseph Redouté(ピエール=ジョセフ・ルドゥーテ)は、ボタニカル・アート/植物画の頂点をきわめた画家です。
1759年に現在のベルギー南東部、フランス語圏ワロン地方の町に生まれました。
パリに渡り植物学の基本を身につけ、ルイ16世王妃マリー・アントワネットの博物蒐集室付素描画家の称号を得ました。
私は植物は詳しくないのですが、観るのはとても好きです。
また、ボタニカル・アートにも惹かれるのでこの展示のポスターを見かけ次の日に早速行ってみました。
今回の展示では、1817-24年に刊行されたRedoutéの代表作「バラ図譜 Les Roses」の作品が観られます。
バラ図譜では、植物学的な正確さを踏まえ点刻彫版法(stipple engraving)が使われています。
これは点の集合で陰影を表現する技法。非常に高度な技術労力を要する銅版画だそうです。
輪郭線は可能な限りつけずに淡い上品なグラデーションを生むことができます。
肉筆画も2点展示されていました。
こちらは、vélin(ヴェラム)という子牛の革を加工した紙に描かれているものでした。
作品はどれも本当に繊細で美しく、花びら1枚1枚、つぼみや枝の細かい毛までも描かれていて見入ってしまいますよ。
バラはとても沢山の種類がありますよね。
現代には残っていない品種のものもあるそうで、その佇まいを描いたRedoutéの作品はとても貴重です。
描かれたバラのほとんどは 〈 ロサ 〉という名が始めに付いていました。
ロサとはバラの原種のことのようです。
例えば、古代種の「ロサ・ガリカ・オフィキナリス」
オフィキナリスとはラテン語で薬効があるという意味だそう。
バラの香りやローズウォーターは昔から人々を癒してきたのですね。
Redoutéのことは今回の展示で知ったはずだったのですが、このバラをどこかで見たことがある気がしてならず、
昔に観に行った展覧会のチラシなどを保管しているファイルを探してみたら、ありました!

↑2003年のルドゥーテ展のチラシ!
その時の展示は行けなかったのだと思いますが、美しいバラを取って置いたのですね。
同じフロアのカフェで「バラ図譜」や小物を販売していました。
数あるポストカードの中から、たまたま2003年のチラシに載っていた「ロサ・ノワゼッティアナ」を選んでいました。

こちらの展示は6/15までです。
日比谷公園にもバラがありますので、バラの季節行くのもいいですね!

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